変化の激しい時代を生き抜く「学び続ける力」

さらに栁先生は、もう1つの軸として《学び続ける力》を挙げます。

「今ある知識とか技術が、例えば10年後にはもうまったく通用しなかったりとか、考え方変わってたりすることもあるので、《知っている》っていうことよりも、《学び続けていく》ことっていう意識があるのはやっぱ大切なのかな」。

すぐAIに聞く前に。人間にしか作れない絆を大切に

24時間、否定も怒りもせず話を聞いてくれるAIは、人によっては「気が楽だ」と感じる瞬間があるかもしれません。しかし栁先生は、AIの背後には必ず電力の供給やネットワークを維持するなど《人間の営み》があることを忘れてはならないと言います。

「人間には人間にしか作れない信頼関係とか絆っていうのがあると思っているので、例えば困ったときに、そっと寄り添ってくれたりとか、嬉しいことを一緒に喜んでくれたりとか、失敗したときに支えてくれるとか、そうした関係──人と人との間に生まれるものっていうのはやっぱある」。

番組の終盤、聞き手の菊野紗史さんは親としての実感を込めてこう語りました。

「わからないこととか、初めて聞いたこととかを、自分でまずどうにか解決できないかって取り組まずに、何もかも、何もしないまま、すぐに答えを『AIさんに聞いてみよう』ってならないでほしいなと。
まずは自分の力でなんとかしてみようと思う気持ち、精神力、人の痛みとかわかる人に。思いやりを持って、そういう心はずっと育み続けてほしいなとは思います」。

これに対し、栁先生も──「相手の立場、そして、自分のことも振り返ってみて、果たしてその中で自分っていうのはどうなのかなっていうのをもう少し考える力っていうのは欲しいかなって思うんですよね」と応じました。

時代がどんなに激しく変化しても、人と人との繋がり、相手を思いやる気持ち、そして自分で考える力。私たちが我が子に手渡したい本当に大切な力は、今も昔も変わらない人間らしさそのものの中にあります。

NBCラジオ『あさかラ』内「子どもの健康相談室」(2026年6月10日放送回)より