NATO加盟国であるポルトガル共和国議会の議長らが17日、長崎原爆資料館を視察し被爆者と面会しました。


原爆資料館を訪れたのはポルトガル共和国のアウグスト・サントス・シルヴァ議長と、主な政党の議員らです。

一行は衆議院の招きで日本を訪れていて、今回歴史的に縁のある長崎への訪問が実現。被爆の実相に触れたほか被爆者が、病気やその不安に絶えず苦しめられてきたこと、直接被爆していない世代にも健康被害が出たことなどを被爆者から直接聞きました。
ポルトガル共和国アウグスト・サントス・シルヴァ議長:
「長崎原爆資料館の訪問は、今回の日本滞在で最も印象に強く残りました」

ポルトガルはNATOの一員で核兵器禁止条約には参加していませんが、議長は「核兵器はいかなるかたちでも正当化されない」と明言した上で「条約に基づき、核をなくしていかねばならない」と述べました。

被爆者 朝長万左男さん:
「(NATOの一員)なのに、核兵器禁止条約をしっかり評価しておられて感動しました。こういう国が次々にNATOの諸国から出てくることを期待したいと思います」

また議長は、核兵器廃絶に向けて政治家も市民社会も、ともに活動しようと述べ、資料館をあとにしました。