現在、流行している新型コロナウイルス『オミクロン株 BA.5』に対応したワクチン接種が21日、長崎県内でもスタートします。
ワクチンの有効性などについて長崎大学の森内教授に聞きました。

長崎県内では最も早く21日午後7時から島原市で『BA.4ー5ワクチン』の接種が始まります。


先月接種が始まった『BA.1ワクチン』が、およそ1万回分残っていますが、接種促進のため、現在流行しているBA.5対応ワクチンを先に使用します。

島原保健センター 園田美香 所長:
「インフルエンザと同時流行するとも言われていますし、『BA.4-5のワクチン』接種を速やかに進めていきたいと考えております」

県内の他の自治体でも今月末から来月にかけて、『BA.4-5ワクチン』の接種を開始する方針です。


NBCの取材では、少なくとも県内で20万回分の『BA.1ワクチン』が残っていますが、県は「流行に対応したワクチンの方がニーズが高い」として接種控えを防ぐため、『BA.4-5』ワクチンの優先使用を呼びかけています。

『BA.1』『BA.4-5』さらに従来のワクチンで、安全性や有効性にどの様な違いがあるのか?長崎大学の森内教授に聞きました。


長崎大学病院 森内浩幸 教授:
「同じ様な作り方で中身だけ入れ替えてるので、まず安全性は変わらないだろうと。そして有効性は“ひとシーズン終わった後でどの位防げたか”という事で分かりますので、有効性をいちいち確かめてから打ち出すと遅くなります。
今、流行っている『BA.5』に対する中和抗体を、従来のワクチンよりもいっぱい作ることができるということは分かっていますので、おそらく有効性は高くなると普通には考えられると思います」

厚労省は『オミクロン株対応ワクチン』の接種間隔を、21日から「3か月以上」に短縮。“第8波”に備え、希望者が年内に接種を終えることを目指すとしています。


長崎大学病院 森内浩幸 教授:
「ウイルスが変異をしていくにつれてワクチンの効果があまり長続きしなくなった。既に4回目のワクチン接種が終わったであろう高齢者等でも、もう3か月以上たつのであれば、やはりこのワクチンを打つことによってさらに強固な免疫を作り、そのワクチンが『BA.5』対応であれば一番いいと思います。」

■感染したばかりの人のワクチンを打つ必要性は──


長崎大学病院 森内浩幸 教授:
「通常は感染してから3か月位空けてから打った方がいいんじゃないかとは言われています。
大体それくらいまでは、罹ったことによって免疫がしっかり残っていることもあるし、そのくらいの仕込みがあった方がもっと長続きする強い免疫ができますよという事も一応サジェストはしています」

■第8波は──


長崎大学病院 森内浩幸 教授:
「第8波が来ないことはまずありえないと思います。リスクの高い人は追加接種の機会を逃さずに打って頂きたいと思いますし、若くて健康な人でも後遺症の問題もありますので、やはり自分自身のことを考えてこのワクチンを接種するかどうかをしっかり決めて頂ければと思います」