長崎市の手熊地区では、節分の伝統行事で国の選択無形民俗文化財にもなっている奇祭「モットモ」が行われました。

「モットモー」

長崎市手熊地区に伝わる「モットモ」

子どもを泣かせて福を招く「モットモ爺」たちが地区の家々を回る節分の伝統行事です。

(田崎大地さん)「一応お父さんが来るよとは言ってるんですけど多分泣くんですよ。泣かさんばですね」

モットモ爺たちは5つの班に分かれておよそ100世帯を回ります。

(年男)「鬼は外~」まず年男が豆をまき。

(福娘)「福は内~」福娘が続きます。

最後に現れるのがモットモ爺。
(モットモ爺)「モットモー」

子どもたちは何も知らず笑顔で出迎えますが…

(男の子)「言うこと聞く」

(女の子)「ちゃんとする」

(おばあちゃん)「去年はけらけら笑っていたから、今年はモットモで(言うことを)聞けると思います。お利口にするでしょう」

モットモ爺のひとり、田崎大地さんは自宅を突撃。

(田崎さん)「だれこれ」
(息子りくくん(5))「パパ」

(田崎さん)「はいおいで、モットモー」

(りくくんのお母さん)「最初に言われてても怖い怖い言ってたんで、まだまだ泣いてほしいですね。お利口にする?明日からお利口にする?」

来年度末には小学校の閉校が決まっている手熊地区。少子化が進んでも「モットモ」の夜は昔と変わらず賑やかな時間が過ぎていました。