長崎平和推進協会の会員で3年前、平和祈念式典で被爆者代表として平和への誓いを述べた山脇佳朗さんが亡くなりました。88歳でした。


山脇佳朗さんは、11歳の時、爆心地からおよそ2キロの自宅で被爆。
爆心地から500メートルの工場で爆死した父親を兄弟3人で火葬しました。


山脇さん:
「ボンボン燃える炎の中から父の足首が2つポンと出てたんです。その足首をなめていく炎がかわいそうで、原爆がどんな悲惨な結果をもたらしたかというのを具体的に話すのが一番効果があると思う」


60歳で語り部活動を始めた山脇さんは、独学で学んだ英語で海外の人にも核兵器廃絶を直接訴え、2010年には、政府から被爆の実相を世界に伝える初代「非核特使」に任命されました。
また、2019年の平和祈念式典では被爆者代表として「平和への誓い」も読み上げました。


「Nagasaki is a last place on earth to suffer an atomic bomb thank you.(長崎を核兵器で苦しむ最後の地に)」


山脇さんは、今月17日、長崎市内の自宅で肝臓がんのため亡くなったということです。88歳でした。
お別れは家族だけで行ったということです。