学校の先生から卒業生に贈られたあるプレゼントの話題です。
宮崎県日向市の小学校では先生が心を込めて描いた黒板アートで、卒業生の門出を祝いました。

23日、日向市の日知屋小学校で開かれた卒業式。卒業生28人が門出の日を迎えました。

会場のうしろに置かれていたのは、黒板アート。
そこには、卒業生28人、全員の姿が描かれています。


この黒板アートを描いたのは、特別支援クラスの担任、黒木 貴 先生です。

黒木先生は、3年前から毎年、卒業生のために黒板アートを制作しています。

きっかけは、新型コロナでした。

(日知屋小学校 黒木 貴 先生)
「卒業式がこれまでの形とは違う形をとらないといけない。時間も短縮しないといけないし、規模も縮小という中で、何か特別感を子供たちに味合わせてほしいっていう要望もあったし、そんな気持ちもあったので、こういうのを始めてみました」

今年は、1月から準備をスタート。
担任の先生と話し合って、全員で写った集合写真をもとに描くことを決めました。

黒板アートは、チョークを使ってひとつひとつ丁寧に描いていく地道な作業。
趣味の切り絵の技法を取り入れるなど、試行錯誤しながら仕上げていきました。

もちろん、児童たちには内緒です。

(日知屋小学校 黒木 貴 先生)
「子どもたちが見た時に二度見してほしいとか、その時の驚き、そのあとに保護者の方と一緒にこの絵を、楽しんでもらえたらなというもうそこだけを想像しながら頑張って描きましたね」

卒業式が終わると、黒板アートの前に、児童たちが集まりました。
自分の姿を見つけて歓声をあげます。

(卒業生)
「とてもすごいと思います」
「ものすごくリアルだと思います」
「とてもうまいと思います」
「黒板アートを描くということは知ってたけど、こんな豪華な絵だとは思わなかったからとてもすごいなと思います」

一人一人の表情も丁寧に表現されている黒板アート。
そこには、子どもたちへのエールが込められています。

(日知屋小学校 黒木 貴 先生)
「コロナ禍もあっていろんな思いもしてきたと思うんですけど、それに負けないで、めげないで、将来、しっかり羽ばたいてってほしいなと思います」

※MRTテレビ「Check!」3月24日(金)放送分から