4日に発表された宮崎県内のインフルエンザ患者数は、流行警報レベルを超えました。
全国的に例年より早い流行となっていますが、その要因の一つとして考えられるのが「サブクレードK」と呼ばれる変異株です。
どのようなウイルスなのか、専門家に聞きました。
4日、発表された県内のインフルエンザの感染者数は、1医療機関あたり38で、流行警報レベルの30を超えました。
前の週の1.5倍、例年の同じ時期の17倍となっています。
全国的に流行が続いているインフルエンザ。
全国の感染者の9割以上が、感染していると言われているのが「サブクレードK」と呼ばれる変異株ウイルスです。
(愛泉会日南病院 峰松俊夫医師)
「この『サブクレードK』は今年6月くらいにヨーロッパで流行した株です。ワクチンを作り始めた時期から遅れて流行しだしたから、今年のワクチン株には入っていないので、感染しやすいかもしれないということが懸念されています」
峰松医師は、疑わしい症状が出た場合は、病院を受診してほしいと呼びかけています。
(愛泉会日南病院 峰松俊夫医師)
「今回の『サブクレードK』ですが、インフルエンザの薬、抗インフルエンザ薬、すべて効果があるとされていますので、治療にも効きますし、予防投与としても効果があるとされていますので、何か症状がある、特に熱が出たとか、そういう状態になったときに、病院受診をおすすめしたいと思っています」
全国での流行が例年に比べて5週間ほど早いインフルエンザ。今後の見通しについては…
(愛泉会日南病院 峰松俊夫医師)
「今からの状態でいうと、12月の中旬から下旬にかけて一つの山があって、1月に(県内へ)帰省されます。そのときに成人を祝う会などがありますが、その時に2つ目の山の引き金になりかねない」
年末に向けて人の移動が活発になる季節。
手指の消毒や咳エチケットなど、基本的な感染予防対策が大切です。
そして、峰松医師が注意を呼びかけているのが、「隠れインフル」というものです。
「サブクレードK」の元になるA型のH3という株は、1960年代から報告されているもので、すでに免疫を持っている人も多いそうです。

そのため、大人の中には症状が軽く「隠れインフル」の状態となる人がいるということです。
そうなると、免疫のない若い人たちに感染が広がりやすい状況にあるということです。
実際に宮崎県内の感染者は、15歳未満が全体の7割を占めています。
外出先ではもちろんですが、家庭内でも感染対策を徹底することが大切です。







