冷え込みが厳しくなったこの時期、注意が必要なのが、急激な温度変化で体に異常をきたす「ヒートショック」です。
宮崎県内で去年4月から今年3月にかけて、脱衣所や浴室で死亡した65歳以上の高齢者の数を月別で表したグラフを見てみると、まさに今の時期、12月から2月にかけて急増していて、この原因のひとつが「ヒートショック」と考えられます。
専門家にヒートショックを防ぐための注意点を聞きました。
今の時期、急増するヒートショック。
宮崎大学医学部附属病院の森林耕平医師は、65歳以上の高齢者や生活習慣病がある人は特に注意が必要だと話します。
(宮崎大学医学部附属病院循環器内科 森林耕平医師)
「ヒートショックによって引き起こされる疾患、脳卒中であればまひが出たり、意識を失ったりとか、心筋梗塞であれば、胸が苦しくなったり、心筋梗塞を起こして不整脈が起こってそのまま意識を失ってしまうこともある。それが浴室内で起これば溺水につながる危険性もある」
暖かい室内から寒い脱衣所や浴室に行くと、急激な温度の変化によって血管が縮んで血圧が上昇。
その後、熱い湯に浸かると血管が広がり、血圧が低下します。
このように急激な温度の変化によって、血圧が上がったり、下がったりして体に異常をきたすのがヒートショックです。
ヒートショックを防ぐために重要なのが、部屋と浴室の温度差を小さくすることです。
(宮崎大学医学部附属病院循環器内科 森林耕平医師)
「お湯にいきなりドボンと浸かったりするのも危険と思うので、しばらくシャワーを出しておいたり、お風呂のふたを外しておいたり、あるいは、暖房とかあれば、しっかり浴室、脱衣所を温めておくことがすぐにできる対策」
これからさらに冷え込みが厳しくなっていく県内。
入浴時に、ちょっとした工夫をすることが命を守ることにつながりそうです。







