宮崎市の中心部に、新しい複合商業施設「HAROW(ハロー)」がグランドオープンした。
JR宮崎駅と宮崎山形屋の間に位置し、高千穂通りと広島通りに面したこの施設は、宮崎の街中を歩いて楽しみたくなる賑わいの発信地としての役割が期待されている。

「歩いて楽しい街」を目指す新たな取り組み

「HAROW」の開発に深く関わったNTT都市開発の竹下あゆみさんは、施設のコンセプトについて次のように語る。
「今回、『HAROW』は、コンセプトを『宮崎の街中を歩いて楽しみたくなる賑わいの発信地』としており、皆さんが歩いて来ていただいて楽しんでいただけるというところで、この宮崎中心市街地の回遊性向上というところを狙っています」

この狙いを実現するための特徴的な取り組みが、「ほこみち制度」を活用したデッキの設置だ。

竹下さんによると、宮崎県で初めて歩道占用制度という制度を活用して、歩道の上にデッキを特別に占有する許可を得ているということだ。


このデッキにより、買い物の途中や宮崎駅と橘通りの移動途中に、「HAROW」の中の飲食店でテイクアウトしたコーヒーなどを片手にゆっくり休憩することができる。

個性豊かな店舗が集結

「HAROW」は「HAROW高千穂通」と「HAROW広島通」の2つのエリアで構成されている。

「HAROW高千穂通」は、今回のグランドオープンで新たに開業し、1階のコンセプトは「日常を彩るライフデザインプレイス」となっている。

ここには、宮崎牛と県産豚肉を使ったハンバーグを提供する店や、国際焙煎大会で銀メダルを獲得したオーナーによる自家焙煎コーヒーが楽しめるカフェなどがオープンした。

また、完全プライベートな空間で施術を受けられるエステサロンも加わり、多様なニーズに応える構成となっている。

一方、昨年11月に先行オープンした「HAROW広島通」にも新たな店舗が加わった。

12種類のクラフトビールが味わえる店や、店内にアクアリウムを設置した癒しの空間でヘルシーメニューを提供するカフェバーなど、昼夜問わず楽しめる店舗が登場した。


現在、「HAROW」には合計20店舗がオープンしているが、5月以降3店舗がさらに加わり、全部で23店舗になる予定で、さらなる充実が期待される。

街全体の賑わいを目指して

「HAROW」のグランドオープンは、単なる商業施設の開業にとどまらず、宮崎市中心部の活性化を目指す大きな一歩となっている。

竹下さんは今後の展望について、「これだけ周りの方たちが協力してくださって、応援してくださって、この『HAROW』が今すごく賑わっているので、この賑わいをぜひこの中心市街地全体に広げていけるような施設になりたい」と語る。

さらに「駅から歩いて、色んなお店立ち寄ってもらい、楽しんでほしい」と付け加え、「HAROW」を起点とした中心市街地全体の回遊性向上への期待を示した。


「HAROW」の開業は、宮崎市中心部に新たな賑わいをもたらすだけでなく、「歩いて楽しい街」という新しい宮崎の姿を創出する可能性を秘めている。

今後、HAROWを中心とした宮崎市の街づくりがどのように発展していくのか、多くの市民や観光客の注目を集めることだろう。

宮崎の街に新たな風を吹き込むHAROW。その存在が、これからの宮崎の街づくりに希望と明るい期待をもたらしている。

※MRTテレビ「Check!」4月18日(金)放送分をもとに再構成