宮崎市の中心市街地に18日にグランドオープンした新たな複合商業施設「HAROW」。
まちづくりにどんな効果が期待されているのでしょうか?
関係者に、話を聞きました。

"ほこみち制度"が「HAROW」の肝

(NTT都市開発九州支店 田口一孝支店長)
「中心市街地のちょうど中間にありますので、ここが拠点となって、宮崎市の賑わいが大きくなっていくといいかと思う」

「HAROW」を手がけたNTT都市開発の九州支店長、田口一孝さん。
道路を「通行」以外の目的で利用できるようにする「ほこみち制度」が、「HAROW」の肝になると話します。

(NTT都市開発九州支店 田口一孝支店長)
「(HAROW高千穂通は)デッキであるとか、南側のHAROW広島通を見てもらうと、広場には道路から直接入れるし、一体感のある建物ができたかと思う」

さらに、この施設から街全体の活気を生み出したいと意気込みます。

(NTT都市開発九州支店 田口一孝支店長)
「イベントやっていて、(歩行者が)賑わいを感じて立ち止まったり、そういうのがきっかけづくりになって、どんどん道沿いに店舗が増えていくといいと思っている」

人に優しい通りに

「HAROW」の目の前に店を構えるフランス料理店「パリの朝市」。

(広島繁栄会 田中境一会長)
「点と点があったところに面ができたみたい」

店のオーナーシェフ田中鏡一さんは、商店主らでつくる広島繁栄会の会長を務めています。

田中さんは、店を始めた38年前から広島通りを見守り続けていて、十数年前からは街の様子をSNSで発信しています。

(広島繁栄会 田中境一会長)
「少しでも(SNSを)見た人が盛り上がってくれればという気持ちで(更新している)」

これまでに大型商業施設の進出や新型コロナの影響を受けてきた宮崎市の中心市街地。

そうした時代を経て、周辺の大通りの責任者が連携する「四通り会」も1年ほど前に発足。
「HAROW」の開業で、人と人との交流がさらに深まると期待しています。

(広島繁栄会 田中境一会長)
「人に優しい通り。人とお店のオーナーとの垣根がないような優しい通りにしたいという思いがあった。これからはもっと押し出して、いい街にして、いい通りにしていこうと思っている」

「居心地よく歩きたくなる街」をまちづくりのテーマに

行政も「HAROW」による街の活性化に期待を寄せています。

(宮崎市まちづくり課 日高和哉さん)
「行政側が仕掛けなくても、お店の人たちがきょうは晴れているからということで、外にテラスみたいなのを出そうかとか、日常的に自発的に起きるような仕掛け、制度とかそういうのがいいのかなと」

宮崎市では、高千穂通りの広い道幅とクスノキが作る木陰などの強みをいかし、「居心地よく歩きたくなる街」をまちづくりのテーマにかかげています。

(宮崎市まちづくり課 日高和哉さん)
「まずは、高千穂通りからウォーカブルな(歩きたくなる)空間を、NTTの再開発もそうだげ、周辺に良い意味で波及していくような仕掛けとか、そういう政策というのをどんどんやっていきたい。人材とか企業が集まるという好循環が生まれてくるのではないかと期待している」

※MRTテレビ「Check!」4月18日(金)放送分から