宮崎県は知的障害のある生徒の教育環境を整備しようと、2026年度、3つの地区で県内初となる「高等特別支援学校」を開校する予定です。

4日、県庁で開かれた県総合教育会議では河野知事や黒木淳一郎教育長らが出席し「高等特別支援学校」の整備について意見を交わしました。

「高等特別支援学校」は知的障害のある生徒が対象となっていて、県内ですでに設けられている特別支援学校の高等部とは異なり選抜試験があるほか、一般就労を目指すため専門教科を学ぶことができます。

県は、2026年度、県北、県西、それに、県南の3つの地区については県立高校内の空き教室を利用し、各地区にある支援学校の分校として「高等特別支援学校」を開校する予定です。

また、県央地区については、みやざき中央支援学校の敷地内に本校として新たな校舎を建設し、2027年度の開校を目指しています。

(宮崎県 黒木淳一郎教育長)
「自分がこんなことができるんだ、こういうことだったらやってみたいとか、そういうことへの学びに繋がっていったらなと思います」

県が整備する「高等特別支援学校」では就職率100%を目指し、今後、どのような専門教科を設けるかについて各地区ごとに検討を進めることにしています。

【参考】
県内の特別支援学校では在籍者数が増加し、教室不足が課題に。
高等部の就職率は全国平均よりも低い3割を下回る。
障害の程度に応じた教育環境の整備が課題となっている。
「高等特別支援学校」では、地域企業と連携した「デュアルシステム」を実施することに。