28日、宮崎市佐土原町で竜巻とみられる突風が発生し、車が横転したり建物の屋根が壊れたりする被害が出ました。
この突風が発生した当時の様子を、幼稚園にある防犯カメラが映していました。
(視聴者動画)「うわー何が舞ってるのあれ」
28日午後1時50分ごろ、宮崎市佐土原町で竜巻とみられる突風が発生。
別の映像では、屋根とみられるものを巻き上げながら、風の渦が移動しているのが分かります。
(三浦功将記者)
「佐土原町にあるこちらの神社は、幹周りが3メートルはあろうかという大きな木が根元から折れておりまして、看板に直撃してしまっています」
神社の境内にある樹齢300年を超える木は根こそぎ倒れていました。
(広瀬護国神社 安藤定彦宮司)
「けっこうひどい。竜巻が通ったんだろう。想像以上に…どこから手をつけていいのか分からない」
突風により、住宅の屋根が壊れたり、車が横転したりする被害が出ました。
(目撃した人)
「ごみみたいなものがいっぱい回って、くるくる回っている状態だった。それがどんどん早くなっていて。めちゃくちゃ恐ろしかった」
宮崎市によりますと、車の横転、それに割れたガラスや飛んできた瓦で少なくとも4人がけがをしたということです。
(三浦功将記者)
「あちらのお宅は家が飛んだだけではありません。屋根に大きな穴が開きました」
(住民)
「また、地震が来たと思って、机の下に隠れたくらい。家が揺れたからびっくりした」
こちらの家では屋根に大きな被害が出て、2階だけでなく1階部分も雨で水浸しに。
突然、家具・家財が雨ざらしとなり、住人は肩を落とします。
(古嶋祥孝さん)
「台風でどうにかなるんだったらいいが、その前にこんなことがあるとは思わんもんね…ハハ…気が遠くなる…」
こうした中、宮崎市佐土原町の光が丘幼稚園では・・・
(光が丘幼稚園 下苙敏夫園長)
「上を見ると、いろんなものが回ってたので、『竜巻だ!」ということで、園に戻って避難をしたところ。大きな板とか柵みたいのが回ってたように見えました」
突風が発生した当時、教室には25人の子どもたちがいて、園長はすぐさま園内放送で避難を指示しました。
(防犯カメラ・先生たち)「竜巻、竜巻」
(防犯カメラ・避難)
園児たちは、外や窓ガラスから遠い、園の中心部分に避難しました。
(光が丘幼稚園 下苙敏夫園長)
「ちょうど園のどこからも遠い、この辺に集まった。
この前の地震もあったし、あの後も話を子どもたちとしていたので、何かあった時にはパッと逃げるんだよと、先生の言うことを聞いて逃げるんだよと言っていたので、泣く子もおらず、ちゃんと避難してくれました」
子どもたちの安全に誘導しなければならないので、私たちの判断が大事になってくると思っている」
突風の影響で職員の車のガラスが割れたり、園庭の木が折れたりするなどの被害が出ましたが、人的被害は出ていないということです。
宮崎地方気象台が現地調査した結果、活発な積乱雲が付近を通過中であったことや被害が帯状に分布しているなどとして、突風をもたらした現象は「竜巻と推定した」と発表。
突風の強さなどの詳細は現在も調査中です。