夏の高校野球宮崎県大会　8日　廃部危機を乗り越えた飯野･高城連合チームの初戦　各試合の結果

夏の高校野球宮崎県大会、8日は、廃部の危機を乗り越えた飯野高校が、高城高校との連合チームで1回戦に臨みました。

アイビースタジアムの第2試合は飯野・高城連合チームが日向工業と対戦。

連合チームのマネージャー、飯野の伊藤梨亜菜さんは、特別な思いを持ってこの日を迎えました。

伊藤さんは、部員が全員引退して存続の危機にあった野球部に1人で残り、活動の再開を待ち続けました。

そして、今年、選手が集まり、高城との連合チームで大会へ出場することになったのです。

（飯野･高城連合チーム　マネージャー･伊藤梨亜菜さん･飯野3年）
「ベンチに入りたい気持ちはあるが、知識も経験も豊富な高城のマネージャーさんにお願いした。私はここで精一杯応援する」

試合は、初回に1点を先制した日向工業が4回にも2点を追加し、3対0とリードします。

チャンスを作りたい連合チームは、7回、木下がレフト前ヒット。
続く上村もフォアボールで出塁し、1アウト1塁2塁とチャンス。
しかし、後続が倒れ、得点には繋がりません。

（マネージャー）「飯野・高城頑張れ！」

連合チームは最後まで全力を尽くしますが、得点できず、日向工業が9年ぶりの初戦突破を果たしました。

（日向工業　久保田琉雅主将）
「9年ぶりの初戦突破を目指して、みんなで絶対勝とうという気持ちでやれたのでよかった」

（飯野･高城連合チーム　岡元一樹主将･高城3年）
「まず、飯野高校には感謝しているし、最後だったので、悔いが残らないように悔いを残さないようにと思ってやった」

（飯野･高城連合チーム　マネージャー･伊藤梨亜菜さん･飯野3年）
「野球のつながりがあったからこそ出会えた感情や人達がいるので、改めて（野球を）やってよかったなと思える日でした」

試合を終え、連合チームは最後のミーティングを行いました。

（飯野　永井孝幸監督）
「ユニフォームが違えど、9人揃って野球をする。こういった高校野球もあるんだということを感じてもらって、これからの人生に生かしてほしい」

伊藤さんの目には涙が浮かんでいました。

1人のマネージャーが守り続けた野球部。部員たちにとって忘れられない夏になりました。