能登半島地震の被災地は発災から12日目の夜を迎えようとしています。石川県
珠洲市で取材中の木村記者からのリポートです。

珠洲市役所に来ています。日中は雨が降ったりやんだりで、1日を通して変わりやすい天気でした。途中あられも降ったり、風も強かったりと、今は日が暮れ手がかじかむような寒さです。きょう、私は珠洲市の外浦、折戸町にある旧日置小学校の避難所を取材しました。

MRO北陸放送・木村洸記者

区長の78歳の男性は「2週間近く経って、支援物資は安定してくるようになったので、ごはんはしっかり食べられる。燃料もあるので暖房も大丈夫。とりあえず命をつなぐことはできるようになってきた。ただ、ほとんどの住宅が修理もできない、取り壊すしかない」ということで、今後の住まいへの不安が今は一番大きいようです。

仮設住宅も、珠洲市内で12日から建設が始まりましたが、まずは市街地が先で、人口も少ない自分たちの地域は後回しになるのではと言っていました。

そして、県が推し進めている被災地からの2次避難ですが、折戸町の避難所では現時点で11人が希望しています。ほとんどが80代以上の高齢者で、地元を離れたくないという葛藤もやはりあったそうですが、このままの生活を続けるのは厳しいという現実に直面しています。

石川県珠洲市(12日午後6時半ごろ)

災害関連死への懸念も高まっています。一度は生き延びた命を、これからどうつないでいくのか。2次避難を希望している方は、一刻も早く移動できるように、行政には、しっかりと手を打ってほしいと思います。