石川県志賀町で起きた町長逮捕という異例の事件はさらに広がりを見せています。
町発注の公共工事の入札をめぐる贈収賄事件で、町長の小泉勝容疑者について、警察は別の業者にも便宜を図り、現金を受け取っていたとして20日、再逮捕しました。また、新たに建設業者の代表も逮捕されました。
20日早朝 捜査員が建設業者の自宅へ 代表の男を逮捕
20日午前6時半ごろ、石川県志賀町の建設業者代表の自宅に2台の捜査車両が入りました。
警察は20日、町発注の公共工事について最低制限価格が2491万9000円であることを業者に伝えて落札させ、見返りとして現金20万円を受け取ったとして、加重収賄などの疑いで小泉勝容疑者(57)を再逮捕しました。

また、現金20万円を渡したとして志賀町堀松の米木工務店の代表、米木義則容疑者(68)も贈賄などの疑いで逮捕されました。

警察は認否やどちらから話を持ちかけたかなどについて明らかにしていません。
次々と明るみになる汚職事件に町の人からは落胆の声も聞かれました。
町民
「なんでこんなことばかり2度も。なんでするのかなと思った」
小泉容疑者は先月にも公共工事の入札で、業者から現金50万円を受け取った見返りに最低制限価格を漏らしたとして逮捕されていて、金沢地検は20日、小泉容疑者を加重収賄などの罪で起訴。
また、現金50万円を渡した青谷工業の青谷武被告(83)を贈賄などの罪で在宅起訴しました。
一方、小泉容疑者と共謀したとされる妻の美穂容疑者(56)と、青谷被告の妻・勝美容疑者(76)は処分保留で釈放され、任意での捜査が続きます。
警察はほかの公共工事でも不正が無かったか詳しく調べ、事件の全容解明を進めています。