相次ぐ地震で復旧・復興へ道半ばの石川県珠洲市ですが、住民の心のよりどころが元の姿に戻りました。去年6月に珠洲市で発生した震度6弱の地震で被害を受けた神社では、1年余り経った6日、倒壊した鳥居がようやく再建されました。
珠洲市飯田町の春日神社では、早朝から新しい鳥居の組み立て作業が行われました。
去年6月19日に発生した震度6弱の地震で、高さ6メートル、幅4メートルの鳥居が倒壊した春日神社。氏子からの寄付とインターネットを通じて広く資金を募るクラウドファンディングにより支援を募ったところ、目標の500万円を上回る740万円余りが集まり、ことし3月下旬から参道などを含めた再建工事が行われていました。

そして6日、ようやく新しい鳥居が完成する日を無事、迎えました。
住民
「嬉しいというか感慨深いものがあります。復興まできたというシンボルというか」
飯田町祭礼委員会灯籠山部会 田中薫部会長
「(去年は竹の鳥居で仮に祭りをやったが)やっぱり違いますよね。ひとまずはめでたいなって感じです」
重さ3トン以上もある御影石の柱をゆっくりとクレーンで吊り下げ、傾きなどを調整しながら慎重に組み立てていきます。そして6日午後、神社に新しい鳥居がお目見えしました。
川元石材 川元信勝社長
「まず基礎工事から地震対策していますし、土台石、その石ももの凄い大きくて1個2トンあるので基礎と沓石を一体化するように鉄筋をつないで耐震補強をしながら仕上げる。それが従来とは全然ちがう」
春日神社 葛原秀史宮司
「本当に感無量ですね。感激しました。たくさんの方の気持ちがこもった鳥居だと思うので、こうして建てられて良かったと思っている。皆様に感謝いたします」

復興への願いが込められた春日神社の新しい鳥居。今月20日には地元の燈籠山祭りに合わせて再建を祝います。