今週、NEWSDIG担当者が注目したのが
自分で決めたい…制服刷新で男女区別なく選べる制服に
4月19日に配信した話題です。

ジェンダーレス男女の区別がない制服が石川県内でも広がっていることから、生地では、この春、ブレザーに制服が変わった金沢市立工業高校で、スラックス姿で登校してきた女子生徒の声を聞いたほか、同じく春から制服が変わった津幡中学校でも生徒の反応をお伝えしました。

金沢市立工業高校の新制服

全国の中学と高校で制服を変えた学校数の移り変わりを示したグラフを見てみると、以前は高校が多かったのが、2019年頃から中学校でも制服を変える傾向が目立ち始めています。学生服とセーラー服だった制服がブレザーに変更した学校が増加しているようで、今は高校よりも中学校で制服の刷新が始まっていることが分かります。

2019年から中学校での制服刷新が急増

また、津幡町では取材した津幡中学校のほか、もう一つの津幡南中学校でも、同じデザインのブレザーを採用し、リボンやネクタイの色で学校を区別しています。

このように市や町の自治体内の学校が一斉に変える傾向が全国的に見られます。代表的な例が福岡市で、2020年度に市内65の中学校で同じデザインのブレザーに変わりました。福岡市教育委員会に理由を尋ねると…
・転校しても使いまわせる
・購入費用を安くできる
と説明しています。

福岡市立中学校の新制服

親にとって制服代は馬鹿にならないですが、津幡町が制服を変えた理由を深掘りします。津幡町教育委員会によりますと、ベースには男女の性差を無くす「ジェンダーレス」という考えがあるとしながら、転校してもネクタイやリボンを買えるだけで対応できる利点もあげています。また、津幡町には中学校が2つしかないことで「せっかくなら一緒に変えましょう」と学校間の意思疎通もスムーズだったと話します。制服の刷新には小規模な町らしい、のどかな背景があったようです。

津幡町教育委員会によると…

近年の制服刷新は、ジェンダーレスだけでなく、多様性や選択の自由という点でも時代の流れに合っているように感じます。また、取材では「夏はスカート、冬はスラックスを選ぶ」という生徒もいましたが、北陸に住んでいると、冬は雪やあられを受けながら自転車で通学することもあります。その意味でも選択できることが好意的に受け止められているのかもしれません。