恥を忍んで、中国に「ぜひ譲ってください」

日本の空に、もう一度トキを。その一心で、村本さんは野生のトキが生息する中国へ20回以上も足を運びます。現地の学校で子どもたちに自然との共生の大切さを訴え、草の根の交流を続けました。

村本義雄さん「中国行って、中国のトキを譲ってくれっていうのは政治家は言えるですか。恥ずかしくて言えないでしょう。私は恥をしのんで言いました。『(トキを)ぜひ、譲ってください』と」

渡航費用は、街頭での募金活動でまかなうこともありました。

その情熱が実を結び、1998年、中国からトキのつがいが贈られます。そして日本で初めて、人工繁殖によるヒナが誕生しました。2008年には、佐渡島でトキが野生に放たれます。日本の空に再びトキが羽ばたいた瞬間でした。

2008年の佐渡トキ放鳥

村本義雄さん(2008年当時)「今日は私の生涯忘れられない感動の日です。放つ瞬間、涙が潤んできました」