この冬一番の寒気が流れ込み、金沢市では14日、平年より20日遅く初雪を観測しました。冬型の気圧配置は15日にかけて続く見込みで、広い範囲で雪が降る予想です。

横殴りの風に乗って雪が舞う金沢市中心部=14日正午すぎ

金沢では14日午前11時すぎ、雨に雪が混じるみぞれが降り、気象台は「初雪を観測した」と発表しました。平年より20日遅く、去年より17日遅い観測です。

金沢市中心部から車でおよそ20分の湯涌温泉では、雪がうっすらと積もっていました。

雪が降り続く金沢市の湯涌温泉=14日午後1時ごろ

温泉を訪れた男性は「雪がやむかと思っていたが、けっこう降ってきた。来るものが来たなという感じ。今夜が心配だ」と話していました。別の男性は「スキーをするので、ようやく降ってくれた。スキー場がいつオープンするか楽しみ」と話していました。

石川県が設置した積雪計では、14日午後5時現在、白山市の谷峠で33センチ、一里野で13センチを記録するなど、加賀地方の山地を中心にまとまった積雪となっています。

25日は風も強まり、輪島では未明に30・4メートルの最大瞬間風速を記録しました。輪島市の海岸沿いの名所「垂水の滝」では、水が真っ逆さまに吹き上がる冬の風物詩「吹き上げの滝」がみられました。

能登半島の冬の風物詩「吹き上げの滝」=14日午前

また港では、海中のプランクトンが荒波にもまれ、白い泡をつくる「波の花」も飛び交いました。

「波の花」の泡が飛び交う海岸沿いの道路=石川県輪島市、14日午前

冬型の気圧配置は15日にかけて続き、石川県内は広い範囲で雪となる予報です。加賀地方の山地では、15日朝までの12時間に最大で20センチの雪が降り、県内の平地でも雪の降る所があるでしょう。さらに海上を中心に強い風が吹き、沿岸部では高波にも警戒が必要です。