父が伝えた「長袖・長ズボンを着て」

連日、日の出とともに自衛隊や警察、消防が数百人態勢の人海戦術で懸命の捜索を続け、家族も現場で活動に加わった。

警察、消防、自衛隊による大規模な捜索活動 (去年9月、石川・輪島市)

当時、自宅に一人でいた翼音さんを心配した父・鷹也さんがスマートフォンのビデオ通話で連絡を取ると、そこには家を覆うように流れる土砂が映っていた。

「長袖・長ズボンを着て」

万が一、自宅が流された時にけがが少ないようにと鷹也さんが伝えた言葉だ。