10月30日(日)開催「金沢マラソン2022」。
今年は東京パラリンピック5位入賞で、ブラインドランナー=視覚障害のある藤井由美子さんとガイドランナーの山領駿さんがゲスト参加します。
地元石川県からもブラインドランナー藤井幹人さんが参加。
秋晴れの中、2人のガイドランナーと走り、4時間33分16秒(暫定タイム)で見事フィニッシュしました。

「走ることで伝えたいメッセージ」があります。

藤井幹人さん(56)は、ブラインドランナーをサポートするサークルに、月に1度ほど参加しています。藤井さんは「網膜色素変性症」=網膜細胞に異常をきたす難病と戦っています。40歳を越えてから目がみえにくくなり、今、両目の視野はおよそ5度です。見えているところもぼやけたり、白っぽくかすんでいます。
大会1週間前の23日。午後6時半。藤井さんは最後の調整に励んでいました。
目の役割となるガイドランナー(伴走者)とガイドロープをつなぎ、陸上競技場のトラックでコンディションを確かめます。
記者
「怖くないですか?」
藤井幹人さん
「怖くはないです。普段一人でこういう外を走る機会がないので逆に楽しいです」

藤井さんはオーケストラ・アンサンブル金沢のトランペット奏者。1988年設立以来のメンバーです。白地に黒字では形が見えにくいので、楽譜は白黒を反転させています。
普段の公演に加え、コンサートに障害者を招いたり児童支援施設で演奏するなど、音楽を通したボランティア活動も続けています。

走り始めたのは35歳でした。
藤井幹人さん
「最初はダイエットが目的で走り始めたんですけれど気分転換にもなりますし」