去年の能登半島地震で大きな被害を受けた、石川県の「のと鉄道」で、被災地の記憶を伝える観光列車の定期運行が6日からはじまりました。
のと鉄道の語り部列車は、鉄道の全線開通から1年を迎えた6日、名称を「震災語り部観光列車」と改め、一般向けに定期運行されることになりました。

語り部の宮下左文さんは、車窓から見える風景を背に、「震災により公費解体せざるを得なかった状況を改めてご覧下さい」などと乗客に語りかけます。

一番列車には沿線住民など40人が乗り込み、穴水駅から七尾駅までのおよそ50分間の乗車で、震災当時の体験を思い起こしていました。
乗車後、沿線住民の女性は「感動しました。話を聞いているだけで涙が出てきた。思い出すものね、あの地震のこと」などと感慨深げに話していました。

この震災語り部観光列車は、週末や祝日に1日3往復運行されます。個人での乗車については、事前予約制となっています。