発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS」。

有機フッ素化合物「PFAS」

岡山県吉備中央町の浄水場からおととしの10月、国の暫定目標値の28倍にあたる高濃度が検出されたことからクローズアップされました。

岡山県吉備中央町の円城浄水場

原因は、山の中に放置されていた「使用済み活性炭」。町では去年11月、住民の健康不安を軽減するため全国で初めて公費による血液検査を実施しました。

山中に放置された「使用済み活性炭」

検査を受けた住民は「一番はフッ素化合物の影響があるのかどうかを知りたい。子どもがいるので、その影響が子どもにあるのか心配」と語っていました。

全国初 公費での血液検査(去年11月、12月)

血液検査の結果、9割近くの人がアメリカの学術機関が健康リスクが高まると指摘する1ミリリットルあたり20ナノグラムを超えていました。

これについて住民は、「血液中のPFASの濃度が高いと体のどこが悪くなるのかわからないので知りたい」という人や「風評の方がこれから大きくなる気がするので、すごく懸念を持っている」といった切実な声が聞かれました。

住民から検出された血液中のPFASの濃度は、1ミリリットルあたり最大で718.8ナノグラム。

平均値ではアメリカの基準値の7.6倍となり、町では今後、追加検査も実施します。