能登半島地震の影響で後継者不足が深刻化する伝統産業の輪島塗について、石川県は、市内にある県輪島漆芸美術館周辺に、若手の人材育成に向け新たな施設を設ける方針を明らかにしました。

この取り組みは輪島塗の創造的復興に向けて県や輪島市、経済産業省のほか、地元の輪島塗事業者や新聞社などが行う共同プロジェクトです。馳知事は年頭の記者会見で輪島塗の若手人材向けの養成施設を新たに創設する計画を示しました。

対象は年間5人程度でおおむね40歳以下とし、養成期間は2年程度を見込みます。また、卒業生を雇う輪島塗の事業者には奨励金を交付する考えです。

馳知事(1月6日の記者会見)
「官と民と産地がスクラムを組んで輪島塗を支える若手人材を育成することで若者を輪島に呼び込み、国内はもとより海外に輪島塗を発信し販路拡大の足掛かりとし輪島塗の新たな世界を切り開いていきたい」

県は2027年度中に、県輪島漆芸美術館周辺に養成施設の開校を目指したいとしています。