能登半島地震が起き、練習環境の確保もままならないなど能登の球児たちはさまざまな困難を乗り越えながら白球を追ってきました。

地震発生からから4か月近くが経っても被害の爪痕が残る中ですが、新学期を迎えた能登の球児は前を向いています。2つの高校のこの春の姿です。

【写真】再スタート迎えた被災地・能登の球児たち

春の選抜高校野球大会では全力プレーで被災地に元気を届けた日本航空石川は、石川県輪島市の校舎が被災したため、系列校がある山梨県に練習拠点を置いていました。

センバツ大会を終えた3月29日、野球部は慣れ親しんだグラウンドを訪れました。地震発生後初めてです。

部員を前に中村監督が語りますが、ポジティブな言葉ではありませんでした。

日本航空石川野球部・中村隆監督「俺もここで3年間お前たちとやると思って誘って入学を迎えて…地震という自然のことには逆らえない。いつ戻ってこられるかわからない、もしかしたら新3年生はここで野球もうできないかもしれない」


もう一度ここで野球がしたい…部員たちの思いをのせた校歌がグラウンドに響きました。