高知県民の死因のトップである「がん」について、高校生に正しく理解してもらおうという授業が高知市で行われました。
授業を主催した県総合保健協会は、県内各地で健康増進の普及などに取り組んでいます。この一環として県内の中高生を対象に『いのちの授業「がんを学ぼう」』と題した授業を2014年から行っていて県民の死因で最も多いのががんであることや、がん予防について伝えています。
今回で11回目の授業には県内の医療の将来を担っていくことが期待されている高知中央高校看護学科の3年生、82人が参加しました。
授業では東京大学医学部の中川恵一(なかがわ・けいいち)特任教授が、「がんは知って予防することで制御できる病気だ」と正しく知ることの重要さを講演。
そのあと、23歳で子宮頸がんを経験した阿南里恵(あなみ・りえ)さんが教壇に立ち、死ぬかもしれない恐怖や手術までの葛藤などのがん患者の実際の思い。そして、後遺症と向き合っていく中で気づいた「生きることの大切さ」を伝えていました。
(阿南里恵さん)
「以前の自分にはできたけど、今の自分にはできない。同級生にはできるけど、私にはできない。あれがない、これがないと思っている間ずっとつらかった。でも、何にもないと思ったら、まだあるやんって気づいた」
(生徒)
「がんが生活習慣病だということと、早期発見について知り、学ぶことができた」
「がん患者やいろんな患者に寄り添える、いてくれてよかったと思ってもらえるような看護師になりたい」