南海トラフ地震対策を検討する高知県の会議で、県民の防災意識の調査結果が報告され、「揺れがおさまったらすぐ逃げる」という津波からの避難意識の値が過去最高となったことがわかりました。

県の南海トラフ地震対策を考えるこの会議は、年に3回ほど行われていて、11日は県が今年度実施した県民への防災意識についての調査結果が報告されました。

それによりますと、「揺れの後にはすぐ逃げる」という「津波からの早期避難意識」については、昨年度より9.2ポイント上昇し77.3パーセント。家具の固定など、「室内の安全対策」を実施している割合は42パーセントで、いずれも過去最高でした。

県は、こうした防災意識の向上の背景に、SNSなどでの告知の効果があったとしていますが、30代や40代については意識が低い項目もあるため、今後も防災対策を呼びかけることにしています。

また、南海トラフ地震の発生直後は、断水率が99%と想定されています。県は応急給水計画を策定していない7市町村に対し、来年度、給水タンクやポンプ設備などの購入費を補助していく方針です。

(濵田省司 知事)
「残っている課題は難しいものが多いが、うまくやり方を変えてでも1歩でも2歩でも前進できるよう意識をして、進捗を図っていく点で各部局長にはそういう視点から改めて対応をお願いしたい」