半世紀にわたって親しまれ2022年から休業していた高知県黒潮町の「温泉宿泊施設」が町に寄付されました。町は、地域の賑わいの拠点になるよう活用したい考えです。

黒潮町拳ノ川(こぶしのかわ)、片坂(かたさか)バイパスのインターチェンジ近くにある「土佐佐賀温泉(とささがおんせん)こぶしのさと」は、1971年=昭和46年に「佐賀温泉」として開業。

以来、50年余りにわたって幡多(はた)地域の玄関口にある温泉宿として親しまれてきました。しかし新型コロナの影響を受け利用客が以前の6割近くまで激減。2022年1月から休業していました。

「こぶしのさと」を経営していた山本建設は施設を地域の活性化に役立ててもらいたいと、土地と建物の全てを10月中旬、町に寄付しました。11月1日山本修会長が黒潮町の松本敏郎町長に目録を手渡しました。

(黒潮町 松本敏郎 町長)
「中山間の課題に対してもモデルになるような、温泉を中心に活性化できるような活用の仕方。“官”だけでは難しいかもしれないので、“民”の力を取り入れながらやっていきたい。(黒潮町の)東の玄関、にぎわいをしっかりと引き継ぐような活用をしていきたい」

町は、運営のノウハウを持つ民間アドバイザーの意見も取り入れ寄付された施設を地域に賑わいを生む拠点になるよう活用したい考えです。