高知県幡多(はた)地域で進められている地域医療の分野でのデジタル技術の活用について、「幡多医師会」などは宿毛市と四万十市で2024年2月から、マイナンバーカードへの「診察券機能」の導入を目指しています。
宿毛市を始め幡多地域の6市町村では、「幡多医師会」が主導して、地域医療の情報連携ネットワーク、「はたまるねっと」を構築。医療機関や薬局などが患者の病状や服薬などの情報を共有して効率的な医療サービスの提供に取り組んでいます。
この「はたまるねっと」を基盤とした取り組みが、このほど、DX=デジタルトランスフォーメーションに関する国の事業に、2022年度に続いて採択されました。幡多医師会などは「はたまるねっと」に加入している宿毛市と四万十市の医療機関の共通診察券をマイナンバーカードに紐づけし、“マイナカード”一枚で受診できる仕組みの導入を目指すということです。
(幡多医師会 奥谷陽一 会長)
「マイナンバーカードを持っていることによって、医療がもう少し簡単に、過去の履歴などが分かるようになるので、患者さんにとってもメリットが大きいし、かかっていない病院にかかった時、その病院のメリットも大きいと思う」
また、宿毛市は診察券を紐づけした“マイナカード”を、災害時、避難所での所在登録や安否確認に活用できるよう、「避難所カード」としての機能を加える事業も進める方針です。