高知県が進める「関西戦略」が本格始動です。近鉄百貨店が運営する大阪のあべのハルカスに、2024年1月までの期間限定で高知県のアンテナショップがオープンしました。

大阪の交通の要所、天王寺。駅に直結するあべのハルカス近鉄本店に高知のアンテナショップがオープンしました。その名も「まるごと高知inあべのハルカス」。2024年1月までの期間限定ショップです。

開店前には濵田省司知事と近鉄百貨店の秋田拓士社長がセレモニーを行い、午前10時の開店とともに訪れた客にミレービスケットが配られました。店舗の広さはおよそ100㎡。1日10万人という関西屈指の集客を誇る百貨店の中に、400品目ほどの県産品が並びます。

(リポート:村山まや)
「こちら高知を代表するゆずドリンク、その横には高知が誇る日本酒がずらりと並んでいます」

オープン早々店内には大勢の客が訪れ、高知の“食”を次々と手に取ります。

(客)
「最近高知県に興味があってきました。ミレーとかゆずが手に入るのでいいですね。物産展しかないので、あとはネットで買うしかないので身近でいいですね」
「こないだ高知に旅行に行ってジュースが欲しくてきました。また家族で来ようと思います」

地下の食料品売り場には高知の魚や野菜、果物も並んでいます。30日の土用の丑の日を前に四万十うなぎの販売コーナーも。高知の食をPRできる絶好の機会に濵田知事も笑顔を見せます。

(濵田知事)
「ちょうどオープンニングが丑の日とだいたい重なったようですので、これをきっかけにますます四万十うなぎを始めとする高知のうなぎが関西の人々の口に合えば大変うれしいですね」

販売スペースには県の観光パンフレットも置かれ、高知の食はもちろん、文化や観光もしっかりと発信します。

(近鉄百貨店 秋田拓士 社長)
「万博がある、関西戦略がある、大事なことは日本の国、地域創生、地方創生なんです。地方を活性化する、地方を元気にすることが百貨店として一番役割大きいちがうんかなと、社員全員でかみしめています」

準備段階では県内事業者の卸価格が流出する事態もありましたが、事業者にとって販路拡大の新たな拠点となることが期待されます。

(濵田知事)
「やはり関西というのは東京よりも高知から近くてポテンシャルも大きい県産品のマーケットだと思いますので、特に新製品などを開発して関西の人に楽しんでいただく、買っていただくということが県内の事業者のみなさんにとっては非常に大事な取り組みの一つだと思いますので、そのひとつの大きな拠点といいますか、先駆け的な意味で半年間の期間限定の店舗がすごい後押しの力を発揮していただければありがたいなと思っております」

(リポート:村山まや)
「万博まであと2年。大阪市内には公式キャラクターミャクミャクの姿も登場し始め、万博ムードの高まりを感じます」

大阪府の副知事を務めた濵田知事が、経済活力が高まる関西との連携を強化し、県経済を活性化させようと進める「関西戦略」。大阪の中心部、梅田では大規模な再開発が行われていて、来年7月には新たにオープンする商業施設「KITTE大阪」に常設のアンテナショップがオープンします。コロナ禍で思うように進まなかった“関西戦略”がいよいよ、目に見える形で動き始めました。