高知県内ほとんどの公立中学校で卒業式が行われました。3年間、コロナ禍の影響を大きく受けた卒業生にとって、それ以上のたくさんの思い出ができたようです。

温かい拍手で迎えられ、体育館に入場してきた生徒たち。高知市の城東中学校では、136人が卒業を迎えました。マスク着用については、県や市の教育委員会からの通知に沿って、「生徒と教職員は着用しないことを基本」とし、着用を希望する場合は尊重するとしました。

国歌や校歌斉唱の際は、マスクを着用。保護者には式全体を通して、マスク着用が呼びかけられました。式では大谷俊彦校長が、コロナ禍で挑戦してきた生徒たちを称えた上で、「人生はこれから、自信と勇気をもってすばらしい人生を歩んでください」とエールを送りました。また、卒業生を代表し島崎彩花さんが、涙ながらに3年間を振り返りました。

(島崎彩花さん)
「私たちは、何度大きな壁にぶつかっても、何度止まらないコロナの感染拡大に悩まされても、互いに支え合い、助け合い、励まし合って、一つずつ乗り越えてきました。楽しかった時間も辛かった時間も分かち合い、進んできたこの3年間で築き上げた友情は、卒業しても揺るがない固いものになりました」

卒業生はコロナ禍の影響で入学当初から休校となり、異例の学校生活がスタートした学年です。3年間強いられたマスク生活。そして制限された学校行事。それでも生徒たちは前を向き、仲間と支え合ってきました。

「(卒業は)嬉しいけど寂しい。体育祭で優勝できて、みんなの絆が深まった一番の思い出です」
「たくさんの思い出ができたし、たくさんのいい友達ができてすごく楽しい学校生活でした。充実した高校生活にしたい」
「合唱コンクールが一番印象に残ってます。1・2年生の時は合唱コンクールがなかったので、初めての取り組みだったし、2週間という短い練習時間の中でクラスが一つにまとまったのが印象深かった」
「周りの人とか先生や母にも感謝の気持ちでいっぱいです。中学校で文化祭ができなかったので、高校生になったらやってみたいなという気持ちがあるし、友達もたくさん作っていきたい」

コロナ禍だからこそ、固い絆で結ばれた卒業生たち。3年間の大切な思い出を胸に、学び舎を後にしました。