高知県産品の輸出拡大のため、インドネシアの輸入商社が高知県香南市の酒蔵を訪問しました。高知の日本酒は“辛口”が多いですが、インドネシア市場では“甘口”がカギを握るかもしれません。
インドネシアの食品輸入商社、リブラフードサービス社は15年ほど前から、ユズやアイスなどの県産品を輸入しています。今回はインドネシアでブームとなっている日本酒の輸入につなげようと7日から高知を訪れています。8日は香南市の高木酒造で水と麹を混ぜる釜などを見学し、伝統的な酒造りについて学びました。

日本酒の試飲も行われ、CEL24という酵母を使った高知の「甘い」日本酒に好印象を持ったようでした。インドネシアでは甘口の料理が好まれることから、日本酒も甘いものやフルーティーなものに需要があるようです。
(リブラ フード サービス社 アトン社長)
「とてもおいしかったです。それぞれのお酒が特徴を持っていて。特に(甘みのある)CEL24を使った『いとをかし』と『純米大吟醸』が非常においしかったです」

(高木酒造6代目杜氏 高木一歩さん)
「実際に試飲の場面では味に対して、ポジティブな意見が出ていたので、取扱いについても前向きに考えていただいているようでよかったです」

インドネシアは、国民の87%が、飲酒が禁止されているイスラム教徒ですが、総人口が約2億7000万人と多いため市場規模は大きいといいます。
(高知県 産業振興推進部地産地消外商課 西森弘登主幹)
「(人口が)もうすぐ3億人になると言われているので、そこのマーケットに土佐酒を売り込めるのは、これから先の可能性が非常にある取り組みだと思います」

視察は9日まで行われ、10日は県内企業との商談会が予定されています。