台風15号の影響で高知県内は大気の状態が非常に不安定となっています。県内には5日の明け方からあさに最接近する見込みで、気象台は低い土地の浸水、河川の増水や氾濫への警戒を呼びかけています。

台風15号は宮崎市の南を1時間におよそ25キロの速さで北進しています。中心の気圧は1000ヘクトパスカルで中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートルで県内には5日の明け方からあさに最も接近する見込みです。
(リポート:中屋裕貴)
「現在午後3時時点の高知市内です。午前中はほとんど雨が降っていませんでしたが、午後になると雨が降り始め、雨足が強くなってきました。風はまだほとんどありませんが雨粒が大きくなってきています」
県内は大気の状態が非常に不安定となっていて、降り始めからの雨量は津野町船戸で133.5ミリなどとなっています(午後5時まで)。

現在、大雨警報が高知市や四万十市など7市町に出されていて、このうち高知市と大月町では全域に警戒レベル3の高齢者等避難が発表されています。

その高知市で毎週開かれている木曜市では普段より人出が少なくなっていました。
(木曜市出店者)
「きょうは台風も高知へ接近してきていますので、みなさんいつもより早くお帰りになられました」
「雨のせいもあって(客の出入りが)少なかったですね」

県によりますと午後5時半現在県内で台風による人的・物的被害は確認されていません。また、県内の多くの高校や小中学校が休校したり午後の授業を取りやめ下校を早めたりしたということです。
交通への影響です。JR土讃線は高知ー窪川間で一部特急列車の運転を見合わせました。
(20代男性)
「窪川から来る友人を待っていたんですけどこのようなこと(運転見合わせ)になってしまって困っている。(合流が)難しいという連絡をいただいたのでまた日を改めてもらおうかなというかたちにしました」
影響は5日も続く見込みで、土讃線・高知ー窪川間の一部特急列車が始発から、予土線・窪川ー江川崎間が始発から、土佐くろしお鉄道中村・宿毛線は始発から正午ごろまで運転見合わせが決まっています。

気象台によりますと5日昼前にかけて局地的に雷を伴った非常に激しい雨が降る見込みで、予想される1時間雨量はいずれも多いところで全域で70ミリ。24時間ではいずれも多いところで250ミリとなっています。気象台は低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒するよう呼びかけています。