27日、気象庁は2025年度の冬のシーズンから、初霜と初氷の目視観測を終了することを発表しました。初冠雪と初雪に関しては、引き続き発表するということです。函館や札幌では150年以上の観測の歴史に幕が下りたことになります。
気象庁によりますと、初霜と初氷の観測は、全国58地点の気象台などで、職員が目視で行っていました。
初霜の観測で最も古いのは、1873年10月15日の函館。初氷の観測で最も古いのは、1879年10月15日の札幌です。
場所によって観測の始まった時期は違いますが、函館や札幌ではおよそ150年続いた観測の歴史に幕が下りたことになります。(高知では1885年11月25日の初霜観測が最も古い)

観測が始まった当時、今ほど観測網は発達せず通信技術もなかったため、「初霜や初氷から季節の進みとおくれを把握していた」ということですが、近年はアメダスや気象レーダーなどの最新の観測技術を用いることで全国の細かい気温などを確認することができるほか、平年との比較などもできるようになったため、観測を終了するということです。
気象庁は、初冠雪と初雪の観測は続け、霜注意報と低温注意報の発表についても継続し、引き続き最新の技術に基づく情報の提供に尽力していくとしています。