四国最大級のアニメの祭典「アニクリ祭」まであと1週間ほどとなりました。高知県内唯一のアニメ会社がイベントに向け準備を進めています。
高知市はりまや町にある「スタジオエイトカラーズ」。

2021年に県内初のアニメ制作会社として設立されました。
およそ7割は県内出身の社員で若いクリエイターたちが高知でアニメ制作に情熱を注いでいます。
(高知出身 入社1年目 中尾かけるさん)
「家族と近い環境で(仕事が)できるのがありがたいなと。すごいアニメーターになりたいなと思います」

(高知出身 入社4年目 山地梨穂さん)
「地元で絵が描ける仕事がしたかったので、この会社を選びました。エンドロールのクレジットに自分の名前が乗ってたりした時がすごくうれしかったです」
設立時3人だった社員は現在36人に増加。

デジタル技術を駆使してクリエイターの育成にも力をいれています。
(スタジオエイトカラーズ 宇田英男 代表)
「高知から世界に発信できるようなアニメができるといいかなと。これから日本で東京だけでなくて、高知を中心とした『アニメの産業化』もおもしろい取り組みになるかなと」

今、社員たちが急ピッチで取り組んでいるのが来月開催される四国最大級のアニメの祭典「アニクリ祭」の準備です。
高知市内5つの会場でアニメクリエイターによるトークショーや最新技術の展示、アニメキャラクターのコスプレパレードなどが行われるイベントです。

スタジオエイトカラーズはイベントのオープニングムービーの制作やアニメ制作体験ブースの運営を担当します。

アニメ制作体験ブースはオリジナルキャラクターを作って絵を動かす体験ができるブースで去年は人が入りきらないほどの人気でした。

今年は席数を去年より100席ほど増やすことにしています。
(作画スタッフ 池内樹さん)
「実際に描いて動かしてもらうことで、自分で作れる喜びを感じてもらいたいです」

(作画スタッフ 山地梨穂さん)
「私が子どもの時は、こういった体験ができる所がなかったので。実際に液晶タブレットを触れる機会も少ないので是非この機会に触って体験してほしいと思います」

2024年よりも楽しんでもらえるイベントにしたいと5か月ほど前からイベントにむけて準備を開始。

日々の仕事と平行しながらの準備で夜遅くまで作業に追われることもあるといいます。
(オープニングムービー担当 細美稚冬さん)
「去年の10月あたりからじわじわと準備し、ようやく今月くらいにあがりきった感じですね。出来上がったものを見たら、思ったよりいいものになっていて感動しました」

2024年は2日間で1万人以上が訪れた「アニクリ祭」。

スタッフたちはアニメの仕事の楽しさも伝える場にしたいと考えています。

(スタジオエイトカラーズ 宇田英男代表)
「アニメの仕事をリアルに理解してもらうとかアニメーターを1つの職業の選択肢として考えてもらうきっかけになってもらえるとうれしいなと思います」

高知がアニメで盛り上がるアニクリ祭は来月5日と6日、高知市内の5つの会場で行われます。
