高知県の四万十市が進めていた看護大学の誘致計画で、文部科学省が認可しない可能性について確認せず、地方自治体としての適正な事務を行なっていないとして住民グループが事務監査を請求しました。
四万十市は、下田地区に京都看護大学の看護学部を誘致しようと計画。補助する予算を計上して旧・下田中学校の校舎や旧・中医学研究所の建物を改修して活用する事業を進めていました。この中で市は下田中学校の校舎を改修するため、2024年度から下田中学校を中村中学校に統合しています。

しかし2022年、学校法人の申請書類に対し文部科学省からは“学生確保の見通しについて合理的な説明がなされていない”などの理由から認可しない見込み通知を受けました。

住民グループ、『四万十市を清き流れにもどす会』は、市が新学部の認可が下りない可能性があるという情報を確認せずに事業を進め、教育長が下田中学校の歴史を途絶えさせるなど、地方自治体としての適正な事務が行なわれていないとして1500筆余りの署名簿を添えて事務監査を請求しました。市の監査委員会の事務局は監査請求書を受理し、今後、請求内容について監査することになります。
