20日は二十四節気の一つ、“寒さが厳しくなるころ”とされる『大寒』です。高知県四万十市の四万十川水系で5年ぶりに天然のスジアオノリが収穫されました。
20日午前8時過ぎ、四万十市下田に干されているのは天然のスジアオノリ。束を広げると朝日に照らされて輝き黄緑色の暖簾のようです。

こちらが、収穫の様子。川に入り、竹の棒の先に櫛のような器具を付けた専用の漁具で河底の小石に着いたノリをかき集めます。

四万十川水系ではしばらくの間スジアオノリが育たず、天然のスジアオノリを収穫するのは5年ぶり。

藻類や川の状況を調査・研究している高知大学の平岡雅規教授のグループは12月にノリが芽吹いた後、成育に適した15度前後の水温が続いたため収穫できるほどに伸びたと分析しています。

(四万十川下流漁協 沖 辰巳 組合長)
「天然アオノリというものは無いものですから、全国的にも。四万十のアオノリは希少なもので匂いもいいし、香りもいいし味もいいということで業者も待ちかねています。昔から続いていた“冬の風物詩”というアオノリを天日干しする姿が消えていたので、復活するというのはうれしいことです。その一言ですね。」

スジアオノリは四万十川の下流や河口近くで合流する支流の竹島川で点在して育っていて、下流漁協によりますと長いものは1メートル余りに伸び、あと2~3週間ほどは収穫できるということです。久しぶりに、四万十川の“冬の風物詩”が蘇ります。