プラントメーカーの営業として訪れた能登

記者が初めて、仕事で石川県能登町を訪れたのは、今から10年前の2014年。マスコミの世界を離れて、浄水場で必要となる装置などを取り扱う、いわゆるプラントメーカーで技術営業をしていたときのことだ。
“客先”への提案を行うため、全国各地の市役所や役場に足しげく通っていた。とにかく出張の多い仕事だった。
朝には香川の客先訪問、昼には東京で会議、夜には旭川の客先訪問――。そんな無茶苦茶なスケジュールもざらにあった。飛び回るための飛行機や新幹線の中では、ひたすら書類を片付けていた。そんな毎日に、充実感を覚えながらも疲れていたのだと思う。