小型船に先導されて波をかき分けるその姿は、まるで小島だ。

徐々に鮮やかなピンク色に包まれた船体が鮮明に見えてきた。


白いブリッジは、甲板の前寄りの位置に設けられている。後方に立ち上がっているのは煙突で、その間を、コンテナを積み込むキャリアが埋め尽くす。


待ち受ける我々が立つ来島海峡第二大橋は、大型船通行を想定して架けられた吊り橋だ。潮が満ちた場合であっても65メートルの高さが確保されている。