■一時は心肺停止状態に… 入院生活を支えた大好きな野球
去年7月上旬。手術や入院を経て、愛媛の病院に移るため船に乗ろうとしたその時、富永君はその場で倒れ込んでしまいました。
富永君
「呼吸ができなくなって…。そこから記憶がないんですけど」
一時、心肺停止状態となり、ドクターヘリで大学病院に救急搬送されました。一命をとりとめたものの、病院に到着後も眠り続けました。

父・光一さん
「目が覚めるかもわからないし、障がいが出る可能性もある。障害が残ってもちょっとぐらい記憶がなくても、とにかく目を覚ましてくれたらいいと思っていました」
母・亜紀さん
「もう祈って待つだけで、治療がどうにかうまくいってほしいなと思って…」
3日後、富永君は目を覚ましました。

富永君
「これからどうなるんだろうって不安でしたね。窓から外を見て一日過ごしていました」
そんな中でも励みになったのが野球です。

富永君
「野球のこととか、自分が野球をするイメージとかをして気分を上げるというか。少しでも楽しい明るい感じになれました」
入院している間、チームは夏の大会を闘っていました。

富永君
「携帯でメッセージを確認したら『勝ったよ』と。良かったなと、みんな頑張っていたんだなって」
8か月にわたる入院のため学校を休学しましたが、この春、日常生活が送れるまで回復し、宇和高校に戻ってきました。