伊予路に春を呼ぶと言われる「椿まつり」は30日が最終日です。
今年は露店が復活するなど3年ぶりの通常開催となり、この週末は多くの人で賑わったようです。
28日に初日を迎えた伊豫豆比古命神社の「椿まつり」。
去年とおととしはコロナ禍で分散参拝を呼びかけるため開催期間を11日間に延長していましたが、今年は例年通りの3日間となりました。
拝殿には午前中から次々と参拝客が訪れ、それぞれの願いを胸に静かに手を合わせていました。
(参拝客)
「すごくうれしい。賑やかだし活気が戻ってきた気がする」
「神様にどんなことをお願いした?」
「ポケモンカードでいいものが出るようにお願いした」
「また来年もこういう風にみんなが祈願できる3日間になれば良いなと思う」
そして椿まつりで3年ぶりに復活したのは、コロナ禍で自粛を余儀なくされた露店です。
およそ1.5キロの参道に、定番のお好み焼きやチョコバナナなどの屋台が軒を連ね、その数はコロナ禍前より30店ほど多い400店あまりにのぼります。
(出店者)
「こうお客さんが多いと元気な顔を見ると楽しい」
「めちゃくちゃうれしい」
「一生懸命頑張ってお客さんに提供できたら」
そして、椿まつりといえば欠かせないものがもう1つ。
熊手や宝船などの縁起物です。
参道の一角に設けられた店には、客が縁起物を買い求めるいつもの光景が戻ります。
(買い物客)
「縁起物の船気持ちが良くなる、神棚に飾っておくと」
久しぶりの接客とあって店側にも気合が入ります。
(店主)
「僕らも2年間長かった。今年はこうやって賑やかに開催されてすごくうれしい。毎年買ってもらっている人はすごく楽しみにしていたという声が聞こえる」
3年ぶりにいつものにぎわいが戻った椿まつり。
少しずつ日常が戻りつつあるようです。
(伊豫豆比古命神社・長曽我部昭一郎宮司)
「椿まつりは『祈りの祭り』。いつも通り伊予路に春を呼ぶ、そんな季節に毎年椿まつりが普通に開催できればそれが一番良いと思っている。当たり前のことがありがたいと思ってもらえるような日常になればと思う」