「一口目が勝負」――持病のてんかん、老いと共に生きる

(高市さん)
「ピーちゃん、今の所ご機嫌そう」

3歳の時に、けいれんなどを引き起こす脳の病気「てんかん」を発症したピースは、これまで何度も命の危険がありました。

いまも、朝晩2回の薬が欠かせません。

(高市さん)
「全部で20錠。これが一番大事な抗けいれん薬」

肝臓の薬などと、エサに混ぜて与えます。

ピースのエサを準備する高市さん

(高市さん)
「一口目に食べられるように…」

もし食べてくれなければ、命に関わる発作が起きかねません。

(高市さん)
「薬を食べてくれただけでも、その瞬間、ほっとする」

エサをほおばるピース

数々の試練を乗り越え、国内の人工哺育の生存記録を更新し続けているピース。

ホッキョクグマの平均寿命が25歳から30歳といわれる中、26歳を迎え、
すっかり“おばあさん”となりました。

ピース(26)と高市さん(55)

(高市さん)
「奇跡のホッキョクグマ、それがピース」
「様々な出来事があって、山あり谷ありで…“本当にダメかな”と思うようなこともありましたし、でもピースはどんな状態からも復活して、たくさんの人に癒しを与える」
「これからも、ピースの歩調に合わせながらピースの健康を守って、いままで通り、まったりと過ごしてもらえたらなと一番思います」

高市さんとともに。
これからも、ピースは動物園の人気者であり続けます。