夫に頼まれ殺害したとされる妻に対し、松山地裁は30日、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。

判決によりますと、愛媛県松山市岩崎町の無職・織田由佳被告(39)は、今年6月30日、自宅で夫の知典さん(当時35)に頼まれ、頭にナイロン袋をかぶせるなどし、中にヘリウムガスを充満させ窒息死させたとして、嘱託殺人の罪に問われています。

松山地裁で開かれた判決公判で、高場理恵裁判官は「人一人の命が失われた結果は重大で、体調の悪い夫を通院させることさえなく、言われるままに殺害に至った経緯も短絡的」と指摘しました。

一方で「このような状況に至ったのは、うつ病の影響が大きく、夫主導であることも考慮すると、執行猶予を付ける余地もある」などとして、拘禁刑3年・執行猶予5年の判決を言い渡しました。
求刑は拘禁刑3年でした。