東京商工リサーチなどによりますと、愛媛県新居浜市に本社を置く「多喜浜工業所」が5日までに事業を停止し、自己破産申請の準備に入りました。
同社は1960年に設立。橋にある隙間を埋める「橋梁伸縮装置」やクレーン部品などの製造を手掛け、国内大手企業からの受注を確保し、1990年頃には14億円の売上を計上したということです。
しかし、公共事業の落ち込みによる、得意先からの受注減少や人件費の負担増加などで、このところは赤字決算が続いて大幅な債務超過に陥っていました。
厳しい経営環境の中、金融機関の支援も受け、立て直しを図っていましたが、借り入れの負担は重く物価高騰もあって、事業継続を断念したということです。負債は推定3億2000万円です。