愛媛県今治市の消防士から寄せられたパワハラ被害の訴えに関する問題で、今治市消防本部は、消防士2人を停職などの懲戒処分にしたと発表しました。

消防士2人 懲戒処分
処分を受けたのは、今治市消防本部の50代の消防司令と40代の消防司令補です。今治市の消防では退職者や休職者が相次ぎ、あいテレビ報道部には複数の消防士からパワハラ被害を訴える声が寄せられていました。

現役の消防士が現状打ち明ける

(現役の消防士)
「被害者は多くいると聞いています。1人や2人じゃない、かなりの人数の人がされた。パワハラを受けた人が所属長に相談をしたんですけど所属長も見て見ぬふりをしていたと」


懲戒処分を受けた男性消防士は直撃取材に…
部下からパワハラ行為を指摘されていた40代の消防司令補は…

(40代消防司令補)
「総務課通してもらえますか」(22日取材)


今治市消防本部によりますと、この消防司令補は部下に飲み会で暴行したり、24時間勤務の職員に仮眠をとらせず、長時間、筋トレやスマホゲームを強要したりしていたということです。

聞き取りに対し男性消防士は…
(今治市消防本部 白石勝志次長)
「飲み会の平手打ちの件ですが『自分も酒に酔っておりよく覚えていないこともある』という回答でございます」
「深夜時間帯の筋力トレーニングについては『強制的なトレーニングではなく署全体で体力を上げていこう』という趣旨のトレーニングだった」


救急現場で使うチューブを鼻から喉まで挿入したことも
この消防司令補から救急用のチューブを鼻から喉まで挿入され、鼻血が出たという訴えも…。

(救急現場での使い方)
「こういう状況。気道を確保して片鼻から入れてここまで。ちょうど気道の手前くらいまで入れる」


暴言が繰り返される
一方、50代の消防司令は部下への暴力、暴言に加え、決裁書類を何度も突き返すなどしていたということです。

(今治市消防本部 白石勝志次長)
「部下の決裁書類の訂正において『お前はバカか』『お前はあほか』『お前の文書は小学生以下』との叱責がありました」


この消防司令は今年9月まで職場のパワハラ相談員を務めていました。

今治市消防本部は「大変重く受け止めている。再発防止と良好な職場環境の構築に努める」とコメントしています。