■「使い心地◎」現場の評判も上々

“端材”がさっそく活躍
今治から松山空港へと運ばれたタオルの端材。着陸した直後の飛行機の整備で、さっそく活躍します。

こちらの機体は羽田空港からの到着便。整備士がエンジン部分に付いたオイル汚れなどを、今治タオルの端材を使って手際よくふき取ります。

実際に作業を行う整備士に感想を聞くと…

日本航空 松山空港整備事業所 佐藤拓央さん
「非常にやわらかい素材ですので全く傷がつかない。拭き取ることがすごく楽です。黒いところも綺麗になりますので、非常に使い心地が良いです」


現場の評判も上々
ウエスと呼ばれる、オイル汚れなどをふき取るこうした布は整備には欠かせません。日本航空ではこれまで、古くなった作業着などを細かく切って再利用していましたが、慢性的に不足していたといいます。

日本航空 松山空港整備事業所 佐藤拓央さん
「今まで使っていたものは硬くて吸水性が悪かったので、こういう柔らかい素材で傷がつきにくい、吸水性が良いので使用用途にあった素材」

まだ実験の段階ではあるものの、高品質が売りの今治タオルだけに新たなウエスに対する現場の評判も上々です。

一方でタオルを生産するコンテックス側も、メリットを感じています。

コンテックス 近藤剛文 副社長
「再利用とかもう1回糸にするとなると、色ごとに仕分けをしないといけなかったり素材ごとに分けないといけないので、けっこう手間がかかるしコストもかかる。そういった意味では再利用がメーカーにとってはすごくやりやすいと思います」

タオル生産者側にもメリット
日本航空では今後の成果を見ながら、全国の空港に広げる考えで、老舗のタオル工房と始めた新たな試みに今、注目が集まっています。