
そんな利用者のみなさんが今、夢中になっているというのがこちら。


わずかな足の力でもペダルが回るよう設計されていることから、病気や加齢によって自立歩行が難しい人でも、座った状態で自分自身の力で移動できます。
(足こぎ車椅子普及協会 村上諒 委員)
「たいていの方は最初こいでみて『軽い!』というのが第一印象で『私でも乗れるかな…』というところから始まって、毎日来られる方もいるんですが清々しい汗をかいて笑顔でいつも“足こぎ”から降りてくれているので、こっちも見ていて楽しいです」

篠原孝子さん(90)
「これに乗ってこぎかけたら、こげるんですよ、足!今でもしびれは残っとんだけどな」
かつて自転車で転び、脊柱管狭窄症と診断された篠原さん。長年、下半身の痛みやしびれなどに悩まされていましたが、こちらの施設が足こぎ車椅子を導入したのを機に乗り始めました。
篠原孝子さん(90)
「自分でこげろ、足が回るのに。ひとりでに。これ乗って帰った時は楽しいですよ、足も動くし」

山中りつ子さん(71)
「2年くらいは足をペダルにいつも巻いていました。ある時にリハビリの先生が『ちょっと巻かずにのけてみる?』と言うてのけました。そしたら動くじゃないですか。本当に感動しました」
この施設が足こぎ車椅子を導入し10年。今ではおよそ100人が週に2回程度、1~2キロの距離を1時間ほどかけてリハビリを楽しんでいるようですが、その効果とは…

(足こぎ車椅子普及協会 村上諒 委員)
「足にまひがある方で“足こぎ”で毎回こいでくれている人なんですが、徐々に体重をまひ足に乗せられるようになって、歩きがスムーズになったというのは感じました」

(参加した男性)
「毎日 目標を目標を決めて踏みよるんですけど、やっぱりこういうゲームは良いですね。心がワクワクします」

山中りつ子さん(71)
「みんなと一緒に走った時、『自由』とはこんなんだと思って、嬉しかったですね」
(足こぎ車椅子普及協会 村上諒 委員)
「“全ての人に健康と福祉を”ということで、自分で動いて自分の健康は自分で守れるようになってくれたらいいかなと思います」
まだまだ自分の力で行きたいところへー。回すペダルの可能性に、きょうも笑顔が広がっています。