「息子は3歳。呼吸をしているだけでもいいから生きていたい」患者を支える家族は

(40代男性・がん患者の家族や遺族)
「5年前にスキルス胃がんで妻を亡くしました。当時、息子は3歳で、呼吸をしているだけでもいいから生きていたいと言っていました。でも、毎月かかる医療費が申し訳ない。どうせ死ぬのなら息子にお金を残した方がいいのかもしれないと言って泣いていました。治療費は、親に助けてもらっていました。今、ひとりで子育てしながら働いています。自分もがんになったらどうしよう。子どもをひとりにはできない。悲しい社会です。」

(20代女性・がん患者の家族や遺族)
「家族がガンになって、お金の難しさを改めて感じました。母は発覚当初、余命半年といわれていました。しかし、高価な治療薬のおかげで発覚から3年生き延びています。この高額療養費がなければ治療薬が払えず、今頃死んでいたことと思います。お金を出せば治療は継続でき、自分の人生を続けることができます。でもお金がなければ、どれだけ生きたいと思っても無理です。自分の病気が進行するのをただ待ち、死を待つだけです。負担上限が引き上げられることにより、多くの人が自分の人生を終わらせる決断を迫られることになるということをどうか理解ください。」