デジタルと産業を組み合わせ、地域の発展を目指す取り組みを進めている愛媛県。養殖業では、アプリで水温などを管理し生産性の向上を目指しています。

宇和海に面する愛南町の御荘(みしょう)湾。海や川から流れ込んだプランクトンが豊富で、カキの養殖が盛んに行われています。

ここで、カキ養殖業を営む上甲商会の上甲仁(ひとし)さん。今、デジタル技術を養殖業に取り入れる検証作業が進んでいます。海に沈めたセンサーで、水温などをリアルタイムで測定しているのです。

こちらの漁場では、東京のIT企業が開発したセンサーを導入していて、得られたデータは、タブレットなどでいつでもどこからでも確認することができます。

これまでは、自分の手で確かめたり漁協に聞いたりして水温を確認していたそうですが、センサーでは、水温、塩分濃度、海中に溶けている酸素の量を表す溶存酸素量などが20分おきに測定され、過去のデータも蓄積されます。

上甲商会 上甲仁さん
「例えば水温がドンと上がったりとか酸素濃度が下がったりとかいうのが出てくると、それが死滅する原因になるので、例えば漁場移動とかができるし、それを見落とした場合でもさかのぼって見れるので『これが原因か』と」