本来、漁も後半戦に入る今の時期ですが、小型イカ釣り漁船は操業していません。

鈴木憲和農林水産大臣は10月31日、水産庁が11月1日から全国の小型イカ釣り船漁業者に対しスルメイカ漁を停止するよう命令したと明らかにしました。
小型イカ釣り漁船によるスルメイカの漁獲が魚種や漁法ごとに国によって定められる漁獲可能量=TACを超過したためです。

県内のスルメイカの水揚げは久慈と宮古が特に多く、それに大船渡や山田、釜石などが続きますがその漁法は港によって異なります。

宮古は底引き網漁船による水揚げが大半で、イカ釣り漁による漁獲は全体の1割に満たない112トンです。

一方、久慈はイカ釣りによる漁獲が水揚げ全体の9割を超える1409トンに上り、今回の停止命令が浜を直撃した形です。

こちらは久慈港のイカ釣り漁の水揚げ量の推移です。

震災前後には年間2000トンから3000トンあった漁獲量は2015年から一気に1000トンを割り込むようになり、特に直近の4年間は壊滅的ともいえるほどの不漁が続いていました。

それが2025年は実に2014年以来の1000トン超えの豊漁となりました。

(イカ釣り漁の漁家は)
「今は、だんだんにここは(漁期が)終わるところなんだもの。その時に休漁がかかっているんだもの」

久世さんたち久慈市の小型イカ釣り漁船は、4年間の極端な不漁の間に13隻から9隻に減少しました。

久々の豊漁から一転しての停止命令に漁業者の不満は募ります。










